矢田の奥地に眠る冷泉

先日、集落のイベントのため、矢田集落の裏側に湧き出る冷泉を汲んできました。
株式会社大日がある柏崎市の矢田集落は、日本海側に平野が、内陸側には山が広がっています。
現在では耕作の殆どが平野部、一部が山間部の棚田で行われていますが、山の向こう側(北条地域)では私たちは作付けを行っておりません。
現在は北条という地域の方々が耕作を行っているようです。 
左上が矢田集落、中央は矢田の山林と林道、右下は北条地域

昭和初期か中期ごろまでは、矢田集落の人間が山を登り、写真中央の田んぼまで下りて農作業をしていたらしい。(現在は半分が杉林ですが、地形は棚田状になっており当時の名残が残っています。)

その際に向こう側の沢の入り口付近に冷泉が湧いており、かつては湯治場だったとのことです。

倒木の根元に木炭が残っていました。

農道を進み、途中からは崩落の危険があるため200mほjど手前まで行くのがやっとです。(軽トラなら強行できますが、大変危険です。)山際、奥行き5mほどの手掘りのトンネルがあり、奥から冷泉がこんこんと湧いていました。

先人が置いたホースが這っていたため、こちらを利用して大きなバケツに一度流し、ポンプで汲み取りながら採取を行いました。冷泉は無色透明、ほんのりと硫黄の匂いがし、沸かすととてもはっきりします。

汲んだ冷泉は温めて、集落行事の際に足湯として利用しました。集落の資源を数十年ぶりに利用させていただきました。